鼻ぐり塚ー福田海(ふくでんかい)ー
吉備津神社と吉備津彦神社を結ぶ、吉備の中山の山裾沿いの道を通っていると鼻ぐり塚ー福田海ーと書いた見慣れない案内表示に出会う。ここでは牛の鼻ぐりを集めて家畜の供養や蓄魂祭を営んでいる。近くには平清盛の怒りを買ってこの地に流された藤原成親の遺跡も。
Sponsored Link
この馬頭観音は福田海(ふくでんかい)の鼻ぐり塚となっている横穴式古墳の前に本尊として安置されている銅像。馬頭観音は、観音菩薩の変化身の1つとされるが、観音の中では唯一忿怒の形相である。六観音の一つに数えられ、馬が草を食べるように煩悩を食べ尽くし災難を取り除くとされている。
牛の鼻輪(鼻ぐり)を集めて浄祭し、円墳の上に積み上げたため鼻ぐり塚と呼ばれている。薬師寺慎一著「吉備の中山と古代吉備」(吉備人出版)には、この古墳は近くにある不動岩と密接な関係があるのではないかと書かれている。塚の前には馬頭観音の他牛と豚の像も置かれている。
鼻ぐり塚の鼻ぐりー福田海の鼻ぐり塚に納められた鼻ぐり。鼻ぐりは牛を飼うにあたり牛を動かしたり柱や木に留め置くため、鼻に穴を穿ち鼻輪(鼻ぐり)をはめそれに綱を結んで使われていた。
鼻ぐり塚の古墳開口部ー鼻ぐり塚は円墳の上に鼻ぐりを納めたものだが、その円墳の正面開口部には馬頭観音が祀られている。
名称 | 鼻ぐり塚ー福田海(ふくでんかい)ー |
所在地 | 岡山市北区吉備津795 |
TEL | ー |
概要 | 牛魂供養の「はなぐり塚」は、陰徳積善を掲げる法団福田海の経営で大正14年の創設。
かって日本の農村では牛を飼い、田畑の耕作等の労役に使用、その後は解体され肉や皮となって、牛はその一生を終えていた。 この牛の大恩に報いるため残された鼻輪(鼻ぐり)を集めて浄祭し円墳の上に積み上げて塚としたのを鼻ぐり塚と呼んでいる。 石室内には、真鍮製の鼻輪を溶かして作った阿弥陀の宝号を金属板を安置し、正面には馬頭観世音菩薩を祀っている。 昭和初年に塚が建立されて以来、現在までに納められた鼻輪の数は700万を超え、今も毎年数万個の鼻輪が塚に納められている。 毎月第三日曜日に供養を行い、春秋二季に護摩をたいて蓄魂祭を営んでいる。 |
特色 | 京都、鹿ヶ谷において僧俊寛とともに平家追討の密議を企てたが発覚し、治承元(1177)年この地「有木の別所」に流された藤原成親の遺跡がある。 |
参拝料金 | 100円ー受付で護摩木代100円を払って、受付の前にある「横木を置いた鼻ぐり塚への入口」から入って行けばよい。
護摩木には、家内安全 夫婦和合 良縁成就 子孫繁栄 身体健康病気平癒 交通安全などを祈念し、鼻ぐり塚前に置いておく。 |
交通 | JR吉備線吉備津駅より徒歩約20分、
山陽自動車道岡山ICまたは岡山自動車道岡山総社ICより車約15分 |
駐車場 | 有り |
Sponsored Link