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服部忠志歌碑ー吉備津彦神社ー

服部忠志歌碑ー吉備津彦神社ー

素枯れたる しもとさびしき 山窪に はだれは 白し すぐる しぐれも

この歌は龍短歌会の主宰服部忠志の第三歌集”地上の塔”から選んだもので、作者40歳の頃の作品である。
草木枯れはてた山窪にわずかに残る班雪(はだれ)の白さと、それを濡してとおりすぎるひとときの雨。
この粛条たる冬の風景を人間そのものの寂寥感にまで昇華させたものである。

龍短歌会は、主として岡山及び関西一円に千余の会員を有する短歌結社で、本拠を岡山市沢田に置いている。
この歌碑は、主宰 服部忠志の古稀を記念して、弟子有志によって昭和54年11月建立されたものである。

服部 忠志 略歴
明治42年 岡山市沢田に生れる
昭和3年  岡山第1中学校卒業同年岡野直七郎の”蒼穹”同人となり、国学院大学に入学
昭和6年  国学院大学率
昭和7年  ”短歌詩人”の創刊に参加、主宰し昭和21年これを”龍”と改称して現在にいたる。又社高女、豊岡商業、岡山一中、朝日高校、林野高校に教え箭田高校校長、県立盲学校校長
昭和52年 岡山商業大学教授                      (現地案内板)
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