妙本寺番神堂

室町時代後期の明応6(1497)年、京都吉田神社の神官で神道長の卜部(吉田)兼俱(かねとも)が、京都の工匠に命じて建立、寄進したものとの伝承がある。華麗な極彩色の彫刻が施され、桃山時代の特色を持つ優れた建造物である。

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妙本寺番神堂
名称 国指定重要文化財 妙本寺番神堂(みょうほんじばんしんどう) 昭和2年4月25日指定
所在地 〒716-1551 吉備中央町北1501
TEL 0866-55-5012
概要 当堂は和様に唐様を加味した建築で、各種の絵彫刻等は、明らかに桃山時代の様式をあらわしている。番神堂としては、全国的に古く美しいとの評価を受け、昭和2年国の重要文化財に指定された。

建立は明応6年といわれ、京都吉田神社の神官で且つ神道長上である卜部兼俱から、日蓮宗の寺院が「三十番神を勧請する事は宗義に反するではないか」という詰問状を送って来たのに対し、当時六代目住職日具僧正の回答が条理直正文意絶妙だったので、卜部兼俱が嘆伏し賀礼を送り、京都の工匠に命じてこの番神堂を建立、妙本寺に寄進したといわれる。

昭和61年7月1日 賀陽町(現吉備中央町)教育委員会(現地案内板)

交通 JR伯備線豪渓駅より車約30分、または大和方面行きバス30分、妙本寺下車徒歩約5分、

岡山自動車道賀陽ICより車約10分

駐車場 普通車50台、バス5台

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番神堂は、正式には三十番神堂と呼ばれ、三十体の小さな神像が配列して祀られており、その一体一体の神々が、一ヶ月三十日の間交替して国家と国民を守護するというのが三十番神信仰。

三十番神とは、「諸神記」によると次の神々をいう。

初一日=伊勢 初二日=石清水 初三日=加茂
初四日=松尾 初五日=平野 初六日=稲荷
初七日=春日 初八日=大比叡 初九日=小比叡
初十日=聖真子 十一日=客人 十二日=八王子
十三日=大原野 十四日=大神 十五日=石上
十六日=大倭 十七日=広瀬 十八日=龍田
十九日=住吉 二十日=鹿嶋 二十一日=赤山
二十二日=建部 二十三日=三上 二十四日=兵主
二十五日=苗荷 二十六日=吉備津 二十七日=熱田
二十八日=諏訪 二十九日=広田 三十日=気比

(この部分は、稲荷信仰の研究 監修 五来 重氏 846~847ページ参考)

 

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