吉備路エリア

吉備路エリア

「吉備路」、この言葉は、私たち岡山県に住むものにとって、何か郷愁をそそると共に、この自然豊かな郷土を自慢したくなる言葉として響く。
それは、あの日本むかしばなしに出てくる「桃太郎伝説」でも良く知られた地であることも一つの要因になっているのだろうか。平成30年(2018)5月24日には、この地区の桃太郎伝説関連史跡に赤磐市の両宮山古墳、岡山市北区の牟佐大塚古墳、真備町の箭田大塚古墳を加えて日本遺産に認定された。

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なだらかな起伏の丘に建つに五重塔が美しい吉備路風土記の丘や山裾に吉備津神社吉備津彦神社が祀られ、山頂には吉備津彦の命の墓とされる中山茶臼山古墳のある吉備の中山を中心に、岡山市西部から倉敷市北東部、総社市にかけての地域は、2-3世紀に大和朝廷に匹敵する勢力を誇った古代吉備王国の中心であった。

吉備の国は、その力が、大和や出雲の国などと並び、余りにも強大であったため、それを恐れた当時の為政者により、「備前」「備中」「備後」「美作」の四つに分断されたといわれている。

また、「路」という言葉から連想されるとおり、東西を結ぶ交通の要衝であったと考えられるところでもある。
その地域が、古い歴史と豊かな風土を開発により破壊されること無く保存されてきているのである。

その豊かで、広大な吉備の国の証として、この地域には、豪族の古墳ー造山古墳作山古墳こうもり塚古墳や城跡ー鬼ノ城、そして吉備信仰の中心としての神社ー吉備津神社、寺ー備中国分寺跡・国分尼寺跡等が点在している。

これらの地域の多くは、吉備自然県立自然公園と吉備路風土記の丘県立自然公園に指定されている。

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吉備史跡県立自然公園ー地区:岡山市・倉敷市・総社市、指定年月日:昭和41年3月25日(以下岡山県県観光便覧より)

概要:旧山陽道に沿って備前の一部と備中の一部にまたがる、いわゆる吉備路を中心とする地域である。
この地方特有の穏やかな気候と風土に恵まれ、高梁川の清流を利用して古くから農耕が栄え、大和・出雲の両文化に匹敵する吉備文化の発祥の地である。

この地域には宝福寺、鬼ノ城、吉備津神社、備中高松城跡など貴重な文化財や史跡が数多く散在しており、先住者の豊かな暮らしがしのばれる。

区域:

岡山市ー稲荷、和井元、大崎、平山、立田、吉備津、高松、新庄上、新庄下、門前、田中、福崎、高塚、三手、津寺、加茂、下足守、横尾、長野、辛川市場、一宮、尾上、

倉敷市ー山地、矢部、

総社市ー三輪、秦、井尻野、小寺、黒尾、奥坂、窪木、長良、赤浜

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