祇園大樋

祇園大樋

祇園大樋

この祇園大樋で分水された水が、ここから下流の旭川東部(左岸)の広大な平野をうるおしている。その築造が、元禄年間に津田永忠が、沖新田を開発した時、灌漑用水の確保をはかるためになされたことを知るにつけ、改めて津田永忠の偉大さについて考えさされる。

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名称  祇園大樋
所在地  〒703-8207 岡山市中区祇園598
TEL  ー
概要  祇園大樋は旭川下流の左岸平野をうるおす古田樋尻川用水・新田用水・後楽園用水の
五双からなる分水樋門の総称である。

各樋門はいづれも長大で、樋板をしめると内部には昼間でも光が届かず、真暗闇となる
ところから地獄樋とも呼ばれている。

この大樋は元禄5(1692)年に津田永忠が沖新田を開発したとき、灌漑用水の確保を
はかるために築造したものと推定されているが、五双の樋門はその後たびたび改修
されながら今日に引き継がれてきた。

そのうち古田樋尻川用水の西樋(東から二番目の樋門)の一部については築造以来
まったく改修の手が加えておらず、築造に当った石工の技術水準の高さを示す堅牢
・精緻な石普請のあとをよくとどめていた。

このため、このたびの改修工事にあたって、その一部をここに移築、復元し、後世に
これを伝えるとともに、築造当時の土木技術・石工技術をしのぶよすがとなるもので
ある。

平成2年 岡山地方振興局 岡山市教育委員会(現地案内板)

西樋 祇園大樋古田樋尻川用水西樋の規模と構造、

西樋の規模、

全長23.5m 幅1.1m 高さ0.8m、

西樋の構造、

樋門呑口(のみぐち)には花崗岩製の男柱3本をたて、それぞれ樋板溝を加工し、
二板の樋板を挿入する構造であり呑口から奥行き12.5mまでは凝灰岩(豊島石)の
角材(30cm角、長さ0.7~1.7m)を三段に積み重ねて側壁としていた。

天井石及び床石はいづれも扁平な長方形の板石を並べていた。

この部分は築造当時のものであるが、その奥から吐口までの側壁は自然石の三段積
みで後世改修されたものであった。

床石の下部は砂礫層の上に松丸太を井桁に組んで沈下を防止し、その上に厚い板を
敷いて床石を並べ側壁を築き天井石を掛け、周囲は分厚い漆喰で固めて漏水を防止
していた。

側壁の凝灰岩は30cm角の切り石の小口面に凸凹の枘を刻みだして連結し、上下は
直径二cmの小穴をうがち、樫材を埋めてくずれないよう固定していた。(現地案内板)

交通  JR岡山駅より車で約20分、または旭川荘行バス25分、終点下車徒歩約5分、

山陽自動車道岡山ICより車約30分、

山陽自動車道山陽ICより車約20分

駐車場  普通車70台

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