向山ー向山公園ー
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倉敷美観地区の東側、加須山丘陵の北部が鶴形山の向こう側にあることから向山と呼ばれている。この山の山頂から倉敷美観地区や鶴形山の眺めが素晴らしく、山上一帯は倉敷市民の憩いの場として、展望台、遊具広場、グラウンドなどが整備されている。
山上には、集落や周遊道路もあり、東部には小野小町ゆかりの小町姿見の井戸や源平藤戸合戦で源氏の本陣となった法輪寺がある。
平安時代の美人の代表として知られていた小野小町が疱瘡を患いこの地で療養していた時、この地の日間薬師に病気平癒の願を立てると共にこの井戸を鏡として自分の顔を映して病気平癒を願っていたという井戸。
源平藤戸合戦の戦跡を巡りで佐々木盛綱と漁師の話、そして盛綱の先陣までの戦跡が表に出て戦全体の大勢を見る事に気が付いたのは平家の本陣跡を見た時。源氏の本陣は何処なんだろうと思い調べて行き当たったのがこの法輪寺。
向山は、かっては吉備の穴海と呼ばれる浅い海に浮かぶ島であった。戦国時代末期に宇喜多秀家によって、東方には隣に浮かんでいた早島、そして西方には当時高梁川の河口であった酒津の間に堤防を築き浅瀬の干拓が始まったのをかわきりに現在の水島臨海工業地帯方面まで干拓が進んで陸地化していった。
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上の写真で正面右の丘が鶴形山で倉敷美観地区の北側に位置する。山上には桜で知られた鶴形山公園、阿智神社、観龍寺、阿知の藤などがあり散策を楽しむことが出来る。右手前の緑地帯から左手前にかけて倉敷アイビースクエアが広がっており、左前方の緑は大原美術館。市街地背後に連なる山々の内、向かって右にある高い山の山頂には、備中福山合戦のあった福山城跡がある。また、正面少し左に頭が丸い独特の形をした山があるがこれは、倉敷酒津公園の向かいにある酒津八幡山。
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宇喜多秀家によって築かれ、吉備の穴海干拓のきっかけとなった宇喜多堤はここ向山から、前方左方面にに見える早島の南部にかけて築かれた。現在の県道152号線がその名残といわれている。